IT資格は意味ない?ぶっちゃけ「誰が・いつ取るか」で答えが変わると思う話
「IT資格なんて意味ないよ」。
SEをやっていると、一度は耳にする言葉だと思います。で、正直に言うと、半分はわかるんですよね。でも、半分は違うと思っています。
まず、私のこと
私は大手の会社にSEとして入りました。で、その仕事がすごく苦手でした。ほんとにしんどかった。最後はコンサルに転職しています。
なので、「資格を取ってバリバリ活躍しました!」みたいな話はできません。どちらかというと、しんどい側から見た資格の話です。
ITパスポート、30万人が受けてる
IPA(試験をやっている情報処理推進機構)の発表を見て、ちょっと驚きました。
2025年度のITパスポートの応募者は 30万7,266人。2年続けて30万人を超えています。合格率は48.6%でした。
もっと驚いたのは、誰が受けているかです。意外でした。働いている人の応募を会社の種類で分けると、こうなっていました。
| 勤め先 | 応募者 |
|---|---|
| ITの会社 | 4万715人 |
| IT以外の会社 | 17万9,995人 |
IT以外の会社の人のほうが、4倍以上多いんです。4倍です。業務で一番多いのは「営業・販売(IT関連以外)」の4万5,781人でした。
これ、けっこう大事なヒントだと思っていて。
「意味ない」は、ITの中の人の目線
「意味ない」と言われがちなのは、たぶんITの現場の中での話なんですよね。現場では、資格より「何を作ってきたか」「どんな現場にいたか」を見られることが多い。それはそうだと思います。面接で資格の名前を並べるより、どんな現場でどんな役割をして、何に困って、どう乗り切ったかを話せるほうが、相手にはずっと伝わりやすいはずです。
一方で、IT以外の会社では、ITパスポートが「ITの話がわかる人」の目印として使われている。30万人の中身を見ると、そう読めます。
ここ、大事です。
つまり、同じ資格でも、誰が・どこで使うかで、意味がぜんぜん変わる。
意味があると思う場面
- 未経験からITに入りたいとき。経験で示せないぶん、勉強したことの証明になる
- 職種を変えるとき。SEからコンサルのように、ITの話を「説明する側」に回るなら、言葉をそろえておくのは助けになる
- 自分の知識の穴を埋めたいとき。現場でばらばらに覚えたことを、試験の範囲にそって整理し直せる
- 会社に資格手当や合格の奨励金があるとき。ここは会社しだいなので、社内の規程を見てください
意味が薄いと思う場面
- すでに経験がある人が、同じくらいの難しさの資格を取り直すとき
- 資格を取ること自体が目的になって、「で、何に使うんだっけ」となっているとき
- 資格だけで給料が上がると期待しているとき。資格手当のある会社は別として、資格の名前だけで給料が変わることは少ないと私は思います
後ろのほう、わかる気がします。しんどいときほど、何か形に残るものがほしくなるんですよね。それ自体は悪くないけど、次にどこへ行きたいかとセットで考えたほうがいいと思います。
日程には注意
基本情報技術者試験は、2026年12月28日以降、試験をお休みする予定です。応用情報技術者試験の前期の申込は、10月6日から11月7日まで。くわしくは前に書いた記事にまとめています。受ける前に、必ずIPAの最新の案内を見てください。
私ならこうする
もし今、SEがしんどくて、次を考えている人に一つだけ言うなら。
資格を取る前に、「次にどこへ行きたいか」を一行で書いてみてほしいです。行き先がITの外なら、ITパスポートは話のきっかけになります。ITの中で移るなら、資格より「何をやってきたか」を言葉にするほうが先かもしれません。
あなたは、資格を何に使いたいですか?
出典:
- IPA令和7年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について(2026年4月21日掲載、9月29日に確認)
- IPA試験情報